おすすめアニメ紹介 青の祓魔師 過酷な運命に抗うダークファンタジー

アニメレビュー

当記事では、アニメ「青の祓魔師」を観ての感想を踏まえて紹介していきます。

「ジャンプスクエア」で連載している加藤和恵による漫画を原作としたアニメで、十年以上連載が続いており、長年根強い人気を誇ります。

1期終盤のアニオリ展開が不評だったこともあり、「京都不浄王篇」以降なかなかアニメ化されなかった作品ですが、いざ続編が放送されると引き込まれる原作ストーリーや映像の高いクオリティ、さらに原作人気も相まってその人気を盛り返したように思います。

具体的にどのような作品なのか?本当に面白いのか?などといった疑問に一つの答えを示すことができたら幸いです。

出典:青の祓魔師 | アニメ動画見放題 | dアニメストア
©加藤和恵/集英社・「青の祓魔師」製作委員会・MBS

見どころ

サタンの落とし子奥村燐

サタンの象徴である青い炎を受け継いだ主人公奥村燐は、悪魔の子として周囲から拒絶された人間として15年もの間生きてきた。しかし、力の覚醒とともにサタンの子として生き、祓魔師を目指す道を歩むこととなります。

その出自から人からも悪魔からも狙われる存在となった燐は強い精神で持って力を示し、周囲に自身の存在を認めさせていきます。

また、幼少期の経験や自身の正体から人を傷つけることを忌避しており、力を暴走させてしまうことに内心怯えている姿が度々描かれます。

また、対照的な性格をもつ双子の弟である奥村雪男をはじめ、祓魔塾の仲間たちとの絆を大切にしており、彼らのために体を張って戦い、次第に自身の力と出生の秘密に対して向き合っていくこととなります。

家族の絆

メインキャラクターそれぞれが重たい過去を持ち、彼らの状況を深掘りしながらこの作品のストーリーは進行します。

そんな中でも家族の繋がりに重きを置いた内容が多くなっています。

「親の心子知らず」とはよく言ったもので、この物語の主軸として登場する親たちは、皆子供を守るのためにその身を捧げており、それを思い知らされたキャラクターたちだけでなく観ているこちらまで泣かせてくれます。

特に燐と雪男の兄弟とその義理の父親藤本獅郎との関係は言葉では言い表せないものがあり、物語序盤にて燐をサタンから守るためにその身を賭した獅郎神父と、そんな父親の背中を追う燐という構図で、死してなお子供に追われる父親の姿が描かれます。

アニメ四期「終夜篇」では二人の出生の真相と、そこにどのように獅郎が関わっていくのか。物語の進行に伴い多くのことが明らかになります。

終わりがわかっているからこそ胸に刺さるストーリーとなっています。

感想(ネタバレ注意)

周囲から恐れられ、避けられてきた燐ですが、行動のところどころで仲間思いで優しく、繊細な心を持つ描写がなされており、非常に人間らしく感情移入して観るのは容易でした。

アマイモンとの戦闘によってサタンの力が仲間たちにバレてしまった際の、子猫丸の反応やしえみの行動など、フラストレーションの溜まる展開が続きましたが、2期(京都不浄王篇)での不浄王戦後には和解できて本当に安心しました。

まぁその後3期(島根啓明結社篇)が始まると今度はスパイとして活動する志摩にイライラするようになるのですが…

この頃には個人的に、孤立していた燐に変わらず接したり、妹のために体を張ったりと、女性キャラクターの中では断トツで出雲ちゃんに一番魅力を感じていました。

4期(雪の果篇)に入ると聖十字騎士団と啓明結社との本格的な対立が始まったうえに、雪男の中に眠るサタンの力が目覚め周囲の人々を寄せ付けなくなり、次第に燐との兄弟仲にも亀裂が入るようになります。

ただでさえ祓魔師の中で味方の少ない燐ですが、世界でただ一人の身内ということで雪男とは早く仲直りできないものかと、苦々しい思いで観ていました。

そして長年待ちわびた5期(終夜篇)獅郎とユリの過去ということで、その馴れ初めと最期が描かれました。初めから悲劇の旅と分かっていたとしても二人の別れのシーンでは涙が止まりませんでした。

ずっと素直になり切れなかった二人が、ようやくお互いの気持ちに素直になれたときにはすでに手遅れという救いようのない展開…

その生い立ちを考えたら仕方のないこととはいえ、獅郎がユリを救う機会はいくらでもあったし、ユリもサタンではなく獅郎の手を取っていたらどうなっていたのかなど、どうしようもないことと分かってはいても考えずにはいられません。

こんな人におすすめ

ジャンプ作品のような熱い展開が好きな人、そしてバトル×ダークファンタジーアニメが好きな人には是非観てほしい作品です。

類似作品

  • 鋼の錬金術師
  • 東京レイヴンズ
タイトルとURLをコピーしました